うしなう予感

しあわせを
ぐうぜんにも
得てしまったので
うしなう予感の
うしなう不安の
おそろしさが


暗い物陰から鋭い目つきで私をじっと睨みつけている黒猫の目は夜を反射して緑色に光るふたつの目ふたつの目増殖してたくさんの目になる目の海の中で私は溺れて沈んで動けなくなる


ずっとうまくいくように
おたがいつとめよう
という
ことばだけが
たよりなのです。