2009-01-01から1年間の記事一覧

夏の思い出

学校でスイカ食ってるやつがいる!!!!!

最近嬉しいこと

帰国してから、自分が人の役に立っていることが初めて実感できてとても嬉しい。 今日は同居人のお母さんと電話でお話しして、ものすごく感謝された。私と住んでいるので安心していられる、と言われた。泣きそうになった。 恋人の役にも立っているみたい、少…

厚い雲を切り開く 黒い尖塔の かたち に逃げられないように そっとファインダーを向けたとき ねずみ色が少しだけ光ったので 笑っているように見えた。

光景

腐りかけたりんごがしゅわしゅわ鳴きながら溶けていく。氷の上に映る姿を見ていた。赤いフリルのスカートや丁寧に編まれた靴下のぬくもり。地下に現れた教会からは光が見えなかったのにどうして人は世界を信じることができたのだろう。凍りついた石段を注意…

鮮やかさ

色とりどりのお菓子や果物 市場を彩る肉の赤さ 血の塊や死のにおい 吐き出された流動体の醜さ 女であるということや 生き物であるということを 一枚の布地をめくるように意識する夜に 漆黒の美しい恐怖が訪れて ぼんやりと明るい曇り空の下 雪を踏んでそっと…

かなしみ

もしも うたいつくしたら 磁石のように すうっと 離れてゆくでしょうか 遠ざかってゆく 斜面 いただき 雪の青白さ 鮮血の色を私は ずうっと 忘れているし いつになったら すべては戻るのだろう 崩れ落ちたレンガ 赤い壁 足跡 それから ふわんと 宙に浮いて …

黒い靴

黒い靴と黒い服と 私は常に死の影や 別れの記憶とくらしてきたのだった それが 男といる限りは 生への醜いまでの執着が 蔓を伸ばすように日々育っていた 私たちは世代を受け継ぐように生きて 半透明の死んだ自らの肉体と 鏡ごしに寄り添い 石段をことことり…

雪の夜

ホレおばさんが羽根ぶとんを叩いたよ 天から塵が舞い踊って くらやみ 夜の街灯 見上げると世界がきらきらしている この美しい瞬間を 冷たい空気と白い息まで切り取って あなたに見せられたらいいのに 灰色のフードを目深にかぶって歩く シャッタースピードは…

なんにもなくてもいいな ただ芝生にあなたと寝転んで たんぽぽの綿毛を飛ばして 雑草を踏んで歩く、音 鉄橋を快速が通っていって その町には くらしと、しごとと、あそびと、 いろんなことがぐちゃぐちゃに混ざっていて クリームに凍ったいちごも入れましょ…

トリップ

石畳の上でステップを踏む シャッターを押す フラッシュ! オレンジ色の壁に落書き トリップ トリップ トリップ 螺旋階段を降りたら 血みたいに赤い蜜蝋で封をして きっちり封をして もはや考えるべきことなど何もなくて 押し寄せる現実的な波の上で ぱちゃ…

飛行場の夜

飛行場の空は青白い顔で眠っている 煌々とあかりは灯り続けるのだ 彼らを照らして 彼らを包んで そうして目覚めたとき 彼らは、どんな色を見て、どんな歌を覚えて、帰ってくるのだろう。 煌々と待っていてください 煌々と湿った空を照らして

わずらい

患った私 私の患い それはひどく個人的なもので病名や処方箋やそういうもので私はタグ付けされ分別されてゆく、流れる金属の冷たい床に横たわって私は脳波を測定するためのカラフルな線を付けながら移動するぐるぐる回る診断され処方され日々を暮らしこれが…

ひとりでいること

ひとりでいることが すきだ 干渉されることは 苦手だ すきなひとといても 結局ひとりひとり 小学校の生活ノートに「あなたは『独り』ということを気にしすぎています。」と書かれたが、あれから14年、何か変わったか。ひとりでいることが いちばん普通で い…

不安

土が、 かたまらない。 ぐにょぐにょとした土は 己の存在を訴えたいというしずかな闘志をもやして ごうごうと輝く炎に入ってゆくのだ 土よ 土だったものよ ぽろりと手を離したとき 悲鳴をあげて 土は ただの破片になりました。 それでも 土は土である。 己の…

ゆうがた

灯油の揮発する玄関のにおい 綿埃がきらきらと宙を舞う 日常だったもののすべてが しずかに蒸発して失われ私は 西日と虚無感とひんやりした空気に包まれている