わずらい

患った私
私の患い


それはひどく個人的なもので病名や処方箋やそういうもので私はタグ付けされ分別されてゆく、流れる金属の冷たい床に横たわって私は脳波を測定するためのカラフルな線を付けながら移動するぐるぐる回る診断され処方され日々を暮らしこれが螺旋状に上を向いていると信じてぐるぐるぐるぐる回る

しかしやはりそれはひどく個人的なもので私と同じ患いを持つ女は、私ではない。似た思いは語れるが、同化することはまったくもって不可能である。私には同化しないでくれと言う権利がある。踏み込むなと止める権利がある。


境界線をひきませう
るんるん楽しくひきませう


私は私である。
患いを持つ私が私である。