空虚

恋しい という気持ちを
どこかに
過去から続くこの時系列のどこかに
置いてきてしまった。


私の身体は空虚。
即ち 私は 物体。


モノでしかなく人ではない自己をどう扱うべきか、どうやって戻すべきか。


痕跡は消せないわけではない。
記憶など、幾らでも塗り替えられる。
そう、上書き保存するんだ。
Sのキーを押して。
その瞬間、すべては幻に変わり果てる。


私は 空虚。
新しい 何かが詰められるのを
ひたすら待っている
ぽっかりと開いた小箱。
esを 待つ 空虚。