夜を
深める
なにかを
司る老人が
ランプを手に
ゆっくり歩いて
少しずつ近づいて
もうすぐ私の頭の上
夜は深まるばかりです
彼の不明瞭な徘徊は続く
光が見えませんね夜だから
明るくなどなりませんよ夜は
深まりが止まるのを待つのです
老人の歩みが止まるのをじいっと
ほら夢の中に急いでお逃げなさいな