早朝

いとしいひとの
少年のような
無防備な
ねがお


ぱりん、と音を立ててガラスの破片のようにこなごなになってしまうのではないか、という
ささやかな不安。


遠くでサイレンが鳴っている
ガラスがけたたましく吠える
早朝である


わたしは
耳に栓をして
しずかに
目をとじよう。


てのひらで
つかむことのできない、


しろい ひかり よ。