しろいあさ

しろいひかりが
カーテンの隙間から射してきて
もうすぐ電車が走る。
オールナイトで飲んでいた若者や
これから出かける労働者を載せて


男の愛を受け止めきれずに
私は駄目になるのではないか
と、恐れていた。


 しろいあさ
 しろいひかりに
 そっとてをのばす


届かないところにあった何かが
急にどっと押し寄せてきて
混乱しているのだろうか?
いや、
高台から曇り空と海を眺めるように
冷静に自らを眺めよう。


ただひとつ
口にできることは
既に私も男と同じように
少なくとも
同じ分量ぐらいは
愛してしまっているのではないか
ということだ。


 そっと、空中にてをのばす
 つかんでもつかんでも
 逃げてゆく ひかり